2月12日 日創研東京センターにて2月例会が開催されました。

社内活性化室 室長の舟木なみさんの司会で進められ、リーダーシップ委員会 副委員長の室田正博さんから開会の宣言がされました。
続いて栗駒会長よりご挨拶、今回の例会の担当であるリーダーシップ委員会 委員長の杉山浩一さんから講師のご紹介があり、講師のご登壇となりました。

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今回の講師は株式会社アン 代表取締役の築林篤司様です。
築林様は日創研のTTコース ファシリテーターとして、また南大阪経営研究会の会員としてご活躍されているのでご存じの方も多いと思います。
今回は創業して25年を迎えられた「美容室アン」での人財育成についてを、その苦労の歴史と共に語って頂きました。

1526歳で創業され、当時は勢いだけでやっていたので苦労が絶えなかったそうですが、無名であるが故に、特に人の採用と教育に苦労をされたとのことでした。
しかし、その後カリスマ美容師と言われるような人が脚光を浴びた「美容バブル」の時期を迎え、ご自身の成長戦略もあたり、大きく躍進されました。

その成功した戦略の一つが「店販力の強化」だったのですが、それが元で社員さんが大量に退職するという事態に陥ったということでした。
その理由は、社員さんの仕事の目的が商品の販売ではなかったということと、当時はご自身も社員さんに向きあえていなかったということでした。

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考え悩んだ末に、プレーヤーとしてのご自身の立場が逃げ場所になっているということに気づき、ハサミを置き経営に集中することを決意されました。

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そして日創研での学びを通して社員さんと向き合い続けたことで、信頼関係が向上し、一時停滞した業績も再び右肩に上がっていったということでした。

そんな中で生まれたのが「”より美しくを通して”笑顔の輪をひろげたい」という経営理念であり、それを実現するために出てきたのが今回のテーマでもある「美容室のディズニーランドをつくろう」という経営ビジョンだったということでした。

ディズニーランドは訪れた人すべてが笑顔になれる場所であり、そのゲスト(お客様)の笑顔によってキャスト(社員さん)も笑顔になる、そんなディズニーランドのような美容室を目指そうと決めたということでした。
その経営理念を浸透させるために徹底した人財採用、教育を実施されているのですが、とにかく社員さんの意識を変えること、そして「感謝」「成長」というご自身が求められる価値観の共有がポイントであることを教えて頂きました。

 

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さらに、感謝力と貢献意欲の高いキャストの存在が不可欠であるので、採用においても妥協せず、諦めず、その最適な人財を求め続けることが重要だと教わりました。

ゲストに対して「ありがたい」と思う感謝力と、だから役に立ちたいという貢献意欲の高いキャストの存在が、役に立てるように学ぼう、成長しようとする姿勢、社風を生み出し、それによってたくさんのゲストの感動と「ありがとう」を生み、経済的そして「やりがい」という精神的報酬が与えられる。
それがまた感謝力と貢献意欲を醸成していく、
という善循環をつくることだと教えて頂きました。

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マズローが欲求5段階の最上位「自己実現欲」の上に、6番目の欲求として「貢献欲」をあげており、人は誰でも少なからず人に貢献したいという欲求を持っているのだから、それを引き出すことが経営者の仕事であり、まず経営者自らがそうならなければならないとのお話しもありました。

また、「理念と経営」勉強会や「13の徳目朝礼」「ありがとうカード」といったツールは、価値観の共有と意識改革、そして理念の浸透のためには効果的で最適であるということも改めて教えて頂きました。

 

質疑応答の中では、「社員さんの意識はどのようにすれば変えられるか」という質問に対して、それぞれの理念の浸透に加えて目的と使命を持たせて、何事も「何のためにやっているのか」を理解させることが必要であり、理解することによって一時的なテンションから原動力であるモチベーションに変えることができるということを教えて頂きました。

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これまで人財教育に心血を注いでこられたからこその講義であり、とてもわかりやすく、心に染みるお話しでした。

築林講師、本当にありがとうございました。

また、今回もたくさんの方に参加いただき、ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。

【出席数】
会員     : 60名
オブザーブ: 52名
合計:112名