3月12日 日創研東京センターにおいて3月例会「経営計画書を活用し、全社一丸となって良い会社をつくろう」が開催されました。
経営計画室室長の唐橋良幸さんの司会で進められ、経営計画委員会 副委員長の福田順亮さんの開会宣言で始まりました。
今回は参加者全員で経営研究会の理念唱和から始めましたが、場の学びに向けての集中力が高められました(掛け声役は経営計画委員会 副委員長の林松治郎さん)。
その後の会長 栗駒和訓さんの挨拶の中でもありましたが、今回は経営計画書の活かし方についての講義ですので、幹部社員さんとともに参加して、経営研究会の例会を共に学ぶ場として上手く活用されている会員企業がいくつもありました。
今回は経営計画委員会主催で、委員長の工藤昭彦さんから講師の村尾謙次様の紹介と共に、今回のテーマについても熱く語って頂きました。
村尾講師の講義は昨年に続いて2度目になりますが、いつも通り楽しく笑顔で始まりました。
今回は3部構成で、まずⅠ部では「マーケティング理論から考える経営計画作成のポイント」についてお話し頂きました。
ここでは東京経営研究会の理事である岩田浩さんが代表を務める株式会社バイタリティさんの経営計画の一部を参考として紹介されていました。
マーケティングとは何かというところから、マーケティングの「顧客維持」と「顧客創造」という機能を働かせるための分析、予測、戦略立案までの取組みについて教えて頂きました。
特に今回のテーマである「経営計画書を活用」させるためには、メインの戦略部分がいかに「根拠ある予測」から立案されたものであるかがポイントだということでした。
顧客を細分化しニーズを深く掘り下げ、自社の視点だけでなく、ライバルとの徹底した分析と比較によって「強み弱み」の根拠を明確にする、さらに長期的な視点に立って外部環境の変化をしっかりと把握し、市場の動向についても根拠ある予測を立てることを教えて頂きました。
そして、その導き出された「根拠ある予測」を元に、①細分化されたターゲットにむけて②ライバルにはない独自のメリットを提供していくための③費用対効果の高い方法、取組みこそが戦略であり、だからこそ誰もが理解、納得した計画書になるということでした。
Ⅱ部では「定性計画と財務計画の連動の仕方」について教えて頂きました。
利益計画作成手順として、目標利益の設定、固定費の概算額をどのように見積るかを教えて頂きましたが、ここでもⅠ部同様に、いかに増減の「根拠」が立てられるかが重要だということを教わりました。
さらに、利益計画については、目標達成のために自社の都合を優先させるのでなく、必ず顧客満足を念頭において考えること、費用については削減することだけでなく、売上向上に対してより効果的な方法を考えなければならないということでした。
Ⅲ部では「経営計画を実践し、成果につなげる為のポイント」を教えて頂きました。
経営計画が実践できない理由は、計画に根拠がない、わかりにくくワクワクしない、具体的な行動計画まで落とされていない、といったことから、結果的に「やる気がでない」からだというお話しでした。
定性計画も利益計画も、しっかりとした分析から明確な根拠を導き出し、明確な理由とともに、わかりやすく具体的なものに仕上げることが重要だと教えて頂きました。
その上で、実践するためには、例えば手帳などで方針や目標を常に携帯していることが望ましく、さらに現場の具体的な行動計画と目標まで落とし込み、定期的に進捗状況を発表するなどが必要です。
さらに、それぞれが自己管理ができるように、不十分な人には「目標管理フォーマット」
今回は利益計画や財務に関することよりも、経営計画書の本質について解説して頂き、活用されない理由と、いかに根拠を明確にすることが大事であることとその方法を教えて頂きましたので、業種関係なく学ぶことができました。
恐らく今回の講義に参加された方の経営計画書は、以前よりもわかりやすく具体的で実践的なものになるだろうと思われます。
講義後副会長の狩野刀根男さんから謝辞が述べられ、経営計画委員会の齋藤学さんから閉会宣言されました。
村尾講師には今回も5時間以上もの長丁場、内容の濃い講義、さらにしっかりとしたレジュメをご用意いただきまして、本当にありがとうございました。
感謝の証として参加者の「ありがとうカード」が集められたアルバムが、例会後の懇親会にて渡され、大変喜んで頂きました。
ご参加頂いた会員の皆様と社員の皆様にも感謝申し上げます。
【出席数】
会 員 :48名
オブザーブ:25名
合 計 :73名