4月7日、日創研東京センターにおいて4月例会「幸せの定義からマーケティングを学ぶ 客単価と欲求の理論」が開催されました。

東京経営研究会4月例会司会の唐橋良幸さん開会宣言の卜部真由香さん経営計画室 室長の唐橋良幸さんの司会で進められ、営業スキルアップ委員会 副委員長の卜部真由香さんの開会宣言で例会が始まりました。

今回はマーケティングについてのお話ということで、社員さんとご一緒に参加された会員さんがたくさんいらっしゃいました。

 

理念唱和理念唱和の宇田川晃一さん前回の例会と同様に、まずは参加者全員で理念唱和を行い、学びの場として集中力が高められました。(掛け声は営業スキルアップ委員会の宇田川晃一さん)

また、栗駒和訓会長の挨拶で、4月よりの消費税増税によって厳しくなった経営環境をどのように捉え、変化に対応していくのかを、今回の例会で社員さんと共に学んでいきましょうというお話しがあり、ご一緒に参加された社員さんの意欲も高められました。

栗駒和訓会長岩田浩委員長続いて今回の例会担当の営業スキルアップ委員会 委員長の岩田浩さんより講師のご紹介がありました。
岩田さんは現在講師とはお付き合いがあるのですが、この例会を共に学ぶ機会として、たくさんの社員さんも参加されていました。

 

 

松本講師2松本講師今回の講師は株式会社BMPプリムス 代表取締役の松本和彦様です。

広島県ご出身の松本様は、関西学院大学法学部を卒業後はご実家の司法書士事務所に勤めますが、その後イタリアンレストランを開業、経営者として成功され、さらにそのご経験をもとにコンサルタントに転身をし、今回講義される「ハート トゥ ハート マーケティング」を開発、「料理のできるコンサルタント」としてご活躍されています。

「ハート トゥ ハート マーケティング」が生み出されるきっかけは、イタリアンレストラン経営での「お客様は何を求めてお店に来るのか」という疑問にあったわけですが、松本講師はその答えを有名なマズローの「欲求五段階説(幸せの定義)」からひも解かれました。

幸せについての質問2幸せについての質問人間が持つ各段階ごとの欲求を、飲食店の現場で求められる欲求、感覚に照らし合わせ、それを満たすための作業こそが付加価値であり、それに見合うだけの商品価値(客単価)が決定される、というものでした。

お客様が繰り返し来店されるのは、単に「美味しい」ということだけではなく、それぞれの段階の欲求が満たされ、その上で価格とのバランスが取れているかで決まるということでした。

さらに、「生理的欲求」「安全欲求」以上で求められる欲求は、心理的で、どれだけの「ワクワク感」が得られるのかによって昇華されていくので、顧客が求めるレベルの欲求を満たすだけの「新しい発見」が演出できなければいけないということでした。

松本講師6そして、お客様は目の前に現れたその「新しい発見」を自己投影し、疑似体験することで欲求を満たす、そこにお店との「共感」が創りだされ、仲間を増やしていこうとする、これが「ハート トゥ ハート マーケティング」だということでした。

ただし、お客様が疑似体験によって「自己成長」の欲求を満たそうとするのは、その定義にあるように、お店の「自分らしさを最大限表現し、ポリシーを持ち、卓越した技術を発揮して、幸せそうに、一生懸命」行動する姿にある、ということでした。

お店(販売者)に求められるその行動を考えるためには、一般的なマーケティングでの4P(Product、Price、Place、Promotion)だけではなく、Policy(ミッション、価値観、メッセージ)、Person(誰と付き合いたいか?)、Prime time(いつ売るか)を加えた7Pが必要だということを松本講師は考え出されました。

さらに、新しいお客様がお店に来る「本当の理由」とは、お客様に何が良いもので何が良くないかの「判断のモノサシ」があり、そのモノサシで計れば最高となる情報(素材、作り手、製法の妙)をお客様が検知したからである、ということも教えて頂きました。

つまり、いくら拘って作られたものでも、お客様がその良し悪しの判断基準を持っておらず、その「拘り」の情報が伝わらなければ、お客様は動かないので、WEBなどを通じて「判断のモノサシ」と情報を伝えていかなければいけないということでした。

松本講師4また、商品作りにおいても、この7Pを通して考え、どのレベルの欲求を満たすものを作るのかを決め、その欲求を満たすためにお客様の五感にどのように訴えるのか、を考えなければいけないということを教わりました。

講義ではとても実践的なマーケティングを教えて頂きましたが、その後の質疑応答の中で、増税された今は価格を上げにくいと考えている経営者が多いが、現在は付加価値に対して正しくお金が支払われる時代であるので、この「ハート トゥ ハート マーケティング」を通して付加価値を高める努力をして、客単価を上げていかなければいけない、上げなければ日本の経済が不健全になるというお話しが印象的でした。

謝辞の白川洋平副会長閉会宣言の眞田忠弘さん最後に副会長の白川洋平さんより謝辞が述べられ、営業スキルアップ委員会の眞田忠弘さんの閉会宣言にて終了しました。

松本和彦講師、貴重なお話し本当にありがとうございました。

また、ご参加頂いた会員の皆様、会員企業の社員の皆様もありがとうございました。

今回の営業スキルアップ委員会の「ハート トゥ ハート マーケティング」の勉強会が
5月28日(水)、6月26日(木)
で行われます。
例会にご参加できなかった方は是非勉強会にご参加下さい。
(詳しくは担当の岩田委員長までお尋ね下さい )

>>連絡先(例会チラシ)