9月25日に渋谷フォーラム8にて9月例会が開催されました。

今回は人財育成委員会担当の例会で、会員の皆様からも例会後のアンケートで課題として挙げられることが多い「人財育成」がテーマであるということで、予定以上の参加、社員さんと参加された方も多数いらっしゃいました。

社内活性化室 舟木なみ室長 人財育成委員会 森本公子さん 栗駒和訓会長

司会は担当の社内活性化室 室長の舟木なみさん、人財育成委員会 副委員長の森本公子さんの開会宣言で始まり、栗駒会長の挨拶の後、担当委員長の片山浩司さんから講師紹介がありました。

人財育成委員会 片山浩司委員長 京極盛講師 9月例会会場

今回の講師はTTのファシリテーターとしてもお世話になった方もいらっしゃると思いますが、経営研究会レクチャラーである、水谷工業株式会社 代表取締役 京極盛様です。

京極盛講師2水谷工業株式会社は「あと施工アンカー」という施工業の中でも目立たない存在ながらも、工事現場の監督に頼られるプロ中のプロの仕事であり、それゆえにこの自分達の仕事を「現場の助っ人稼業」とされています。
(ホームページ参照 http://www.mizukou.co.jp/gaiyou.html#riyuu)

プロ中のプロの仕事をする会社での課題は「職人気質」を変革し、自分達の仕事に誇りを持って仕事をする人を育てる人財育成でした。

京極講師は営業畑で現場の仕事はできませんでしたが、それだけにこの会社が生き残っていくためには他とは違うものを身につけ、お客様から求められる存在にならなければならない、と考えられ、その答えの一つが「職人らしくない職人」を育て、その職人さんの「人柄」で差別化を図るというものでした。

京極盛講師3それまでの現場の職人さんには自分達の仕事は「下請け」だという考えがあり、お客様である(ゼネコンの)現場監督の言われたことだけをやればいい、という考えで仕事をしていました。

さらに施工現場の仕事が、人の嫌がる「キツイ、汚い、危険」仕事であることで、自分達に誇りを持てていませんでした。

しかしだからこそ、自分達の仕事に誇りを持って自律した職人さんになることできれば、それは明らかに他社とは違う強みになる、と京極講師は考えられ、徹底した社内改革に取組まれました(「施工伝票に載らない価値」の提供、「施工者の人間的魅力」で差別化)。

その中心にあるのが「理念と経営」の社内勉強会です。

当初は大半の職人さんが真剣に取り組んではくれず、辞めていく人も後を絶たなかったということです。

でも、粘り強く勉強会を続け、さらにこれまでは考えられなかった新卒者の採用や先輩社員が新人について指導をする「師弟制度」などを導入することで、確実に社内に理念や方針が浸透していったということです。

社内勉強会では、社員さんが書いた設問表に赤ペンで返事を書くことで思いや考えを伝えていくのですが、設問表を毎回自社に置き換えたもので行うので、より理解浸透しやすくなっているとのことでした。

実際に社員さんが書かれた設問表が公開されていましたが、始めた頃と最近のものを比較すると、まさに別人が書いたものかと思うほどの量と質に変化していました。

この日も、この勉強会の説明の後に、参加された方全員で勉強会が行われました。

各テーブルごとで発表をし合い、その後に講師からの指名での発表がされました。

勉強会風景 勉強会風景2 勉強会風景3

勉強会風景4 勉強会風景5 勉強会風景6

 

実はこの「人前で自分の考えを堂々と話す」ということも職人さんにはできなかったことなので、繰り返し行うことで話すことができるようになり、それがお客様に対してのプレゼンテーションができることにもつながっていくと教えて頂きました。

さらに、職人さんの「人柄」を売るために、内面だけでなく外見にもこだわり、現場には「助っ人稼業」と書かれたオリジナルのシャツやタオルを着ていったり、職人さんの写真のカレンダーを作成されています。

設問表その結果、現場監督から一目置かれる存在になっただけでなく、他の会社の方からも羨ましがられる存在になったということでした。

この取組みの根本にあるのが「技術は人格の上に立つ」という講師の思いであり、その人格形成において重要な「親に対する感謝」についても考え取組まれています。

自分にこれまでにどれだけのお金をかけてくれたのかを細かく算出してもらい、およそ2000万円以上という額を知った上で、実際に感謝を伝える、ということもされているということでした。

また、新卒採用においては、入社前に講師と先輩社員を連れて家庭訪問をして、本人を前に親御さんに熱く語られるということでした。

これら取組み、改革が、自社の事業ドメインや将来のマーケットに対する戦略から組み立てられ、具体的で明確な方針とビジョンを見据えながらの取組みなので続けることができ、社員さんがついてきて変革できたのだということを教えて頂きました。

最後の質疑応答の中で、講師が自分の社内での立場を「厳しい父親ではなく、辛い現場から帰って来た社員さんを優しく迎える母親でありたい」と仰られたことが印象的で、社員さん職人さんへの愛情の深さを感じました。

京極盛講師  狩野副会長の謝辞  人財育成委員会 高橋純一さん

本当にありがとうございました。

例会後の深堀会(懇親会)でも質問がたくさん投げかけられ、特に会員の若手社員さんからたくさん質問がなされました。

懇親会 懇親会2 懇親会3

懇親会4 懇親会5 懇親会6

一人ひとり丁寧に、納得のいく返事をして頂きました。

京極盛講師、本当に最後までありがとうございました。

また、ご参加頂きました会員の皆様とその社員の皆様にも感謝申し上げます。

【出席数】例会
会 員   :50名
オブザーブ:75名
合 計   :125名