【税理士/浅野さん⑤】
事業再生の前に金融機関の格付け(債権区分)をご存知でしょうか?
1. 正常先
2. 要注意先(その他要注意先)
3. 要注意先(要管理先)
4. 破綻懸念先
5. 実質破綻先
6. 破綻先
上記の6区分に分けられております。
【質問】
・一般的に不良債権と呼ばれているのはどこからでしょうか?
・債権区分の1.2.3の違いは?
・皆様の会社は1の正常先にランクされていますか?
このあたりは経営者として知っていてほしい金融情報です。
前回お話しした今後求められる中小企業像は「自立した中小企業であり、課題は財務経営力、資金調達力であり、自らの経営状況の把握と説明が重要である。」とお伝えしました。まさに、自らが置かれている立場を確認する必要がり、将来のリスクを把握すべきです。
上記1~6の債権区分で3番以下(1.2以外)は不良債権です。よって皆さんの会社がランク3に絶対に落ちないようにしなければなりません。
1. 正常先 → 黒字、資産超過、債務償還年数短期
2. その他要注意先 → 業況が低調ないし不安定である。赤字である。
3. 経常的な赤字、貸出条件緩和債権が含まれる。
『赤字 = ランク2』です。それが続くとランク3で融資対象外企業ということです。
適正な会計処理に基づく信頼される決算書を作成し、黒字決算を行うことが経営者の義務です。有形固定資産の減価償却費を計上しない、売掛金、棚卸の調整などでその場凌ぎの決算書を作成して黒字だと思い込んでいる会社もランクは2や3です。そういう決算書を作成した経営者の信用がなくなるだけです。
青山外苑会計事務所
代表税理士 浅野順彦
http://www.aoyama-kaikei.co.jp/