今回の例会は昨年初めて開催してとても好評だった「現場の社員さんに光を当てる」という主旨のもと企画された社員さんによる仕事に対する思いやこだわりを発表してもらうというものです。
今回登壇していただくのは、株式会社ロード(酒井孝社長)の社員さん、山上正人さんと馬場貴博さん、湖楽おんやど富士吟景(外川由理社長)の社員さん、松田俊樹さんと櫻井達哉さん、そして株式会社Funtree(眞田忠弘社長)の社員さん、伊良波兼人さんと樋口雅和さんの総勢6名の方に発表していただきました。

感謝の心で自己成長

一番目は株式会社ロードさんの山上正人さんです。
お客様のコスト削減と快適な通信環境の実現に強いこだわりを持つ株式会社ロードさん。「ICT(情報通信技術)で企業様の業績アップ!」という使命を掲げ、豊富な専門知識による顧客対応力に自信を持つ会社です。
山上さんは、石川県小松市で生まれ育ち、高校卒業後に地元企業に就職しますが3年半で退職、金沢に支店があるロードさんに再就職して上京しました。
山上さんは自分のことを、明るく元気で涙もろい性格であり、熱しやすく冷めやすい、持続継続が苦手で楽な方にいきやすいところがあると紹介してくれました。
その上で現在の状況として、社内でのコミュニケーションがうまくいかず仕事も思うようにいってないということを教えてくれました。その原因は頑固で相手を受け入れない自分自身にあるにもかかわらず、自分に「被害者意識」があること。
事前の勉強会でそのことを振り返ることができた山上さんは、現在の自分にある問題を解消するために「3人称作文」というものに取り組み「自分の理想像」を思い描きました。

「彼は絶対に人を責めたりしない男だ。相手を尊重し、その人の心に真摯に向き合うことができる。そして優しい男だ。ただ甘やかすのではない。ときには本気で叱り、また本気で褒める。本当の優しさは自分に厳しいこと、それを肝に銘じている。そして彼はいつも明るく笑顔で元気だ。彼がいると場が和み、笑いが起き、癒やされる。反面、不器用なところは相変わらずだ。そんなところも彼らしさである。すぐ謝る、いや、謝ってばかりだ。自分の非を素直に受け止めることができるところも何故か憎めず、周りは許してしまう。そんな彼を慕う仲間は多い。今彼は右腕となる信頼できる部下がいる。生まれた土地である石川の拠点を任され、10人の組織の長である。直接の指導は右腕である部下に任せているが、ここぞという時の出番には非常に頼りになり、部下全員から一目置かれている。そして大切なフォロー役にも接している。」

これを実現させるために山上さんは「感謝の心とスピード」を上げていくと言います。
山上さんはこれまでの自分には「感謝の心」が少なかったから現在の問題に直面しているということを今回の勉強会を通して気づきました。今会社で仕事ができているのは、これまでに関わってくれた社長をはじめとした上司先輩のお陰であり、そのことに感謝して現在一緒に仕事をしてくれている部下に返していくことが恩返しのはず。文句一つ言う前にまず感謝することが理想の姿に近づく一つです。
さらにそれを後回しせずに今すぐやっていくこと、残された時間はそれほど多くはありませんから、スピード感を持って取り組んでいくことが必要だと山上さんは気づきました。
「山上正人の成長なくして、ロードの成長はなし!!!」
若い頃に自分を鼓舞するために口にしていた言葉を今回の勉強会で思い出したという山上さんは、会社の価値観(理念、使命、ビジョン)と社員個人の価値観(信念、こだわり)が融合することでそれぞれが共に成長していくことを学び、これから精一杯自分の長所を磨いていくことを誓いました。

お客様のお役立ちこそが自己の成長

続いて馬場貴博さんの発表です。
馬場さんは愛知県名古屋市の出身で、中央大学卒業後に新卒でロードさんに入社され、現在4年目の若手社員さんです。
馬場さんは入社2年目に担当している業務の中で初めて大口の仕事を任されることになったそうですが、そこでの経験が今の仕事のこだわりを持つに至ったきっかけだったということを紹介してくれました。
最初は先輩について仕事をしていましたが、自分が一担当としてお客様とのやり取りをすべてこなしていくことになった馬場さんでしたが、初めてのことばかりで戸惑うこともあり、わからないところは先輩任せで仕事をしていました。しかし、そのことでお客様に迷惑をかけてしまうことになり、お客様から叱られるとともに「責任感を持って一緒にやっていきましょう」と励まされました。反省した馬場さんは、気持ちを入れ替えて責任感を持って仕事に取り組み、その結果無事に仕事を完了、お客様からも感謝され、その後も担当者としてお客様から直接相談されるといった関係性も築くことができました。同時に仕事に対して自信を持つことができ、社内でも仕事の相談を受けるまでになりました。

このことから馬場さんは、「頂いた仕事を責任感を持って接することでお客様に満足して頂き、引いては自分の成長につながる」ということに気づきました。相手からの「ありがとう」の言葉や信頼がモチベーションになり、さらに仕事に集中することで成長につながっていく。馬場さんはこの「お客様のお役に立ち、自身の成長につなげる」というのを自分の仕事のこだわりとしました。
ロードさんのビジョンは「グッドカンパニーの創造! 日本一強くて良い会社を創る!」であり、具体的に①社員が喜ぶ会社②お客様が喜ぶ会社③社会が喜ぶ会社④会社が喜ぶ会社、の4点をあげられています。
「自分の仕事でお客様に感動を与える、自分の成長は会社の成長につながる」
馬場さんは今回の勉強会を通じて自分の仕事のこだわりという価値観とこの会社の価値観とが融合するところを理解しました。これまでは結果が出せないことで仕事が嫌になったこともあったけれども、今は少しずつでも自分が成長しているという実感を持って仕事ができるようになりました。

 

相手を受け入れることが幸せにつながる

次に発表されたのは「湖楽おんやど富士吟景」のお二人、まずは松田俊樹さんからでした。
富士吟景さんは山梨県の河口湖畔にある旅館で、部屋からの富士山の眺望が素晴らしく自慢の宿です。その経営理念は「常に創造し、感動を与え続けていく企業を目指す。日本一ありがとうの多い宿を創る」とし、「お客様のその笑顔のために・・・を合言葉に、お客様の目線に立ったおもてなしを提供します」とされています。
松田さんはそんな富士吟景さんに入って3年目の社員さんです。富士吟景さんに入る前、学校卒業後に電線工事の会社に入りましたが3ヶ月で辞めてしまったそうです。それは仕事や会社に対する不満が募り、自分のいるところでは無いと考えたからでした。そこで当時から興味のあった旅館での仕事をすることにし、富士吟景さんへ入りました。
松田さんは富士吟景さんに入ったことで良かったこととして女将の外川さんに出会ったことを一番に挙げました。それは、いつも明るくテキパキと仕事をこなす姿を見て「ここなら間違いない」と感じたからです。さらに以前とは異なり、その女将に憧れて仕事を続けることでやれることが増えていくことを実感したこと、仕事の仲間や後輩ができたことに喜びを感じています。
松田さんは富士吟景さんに入ったことで仕事をやり続けることができるようになり、そこから
・できる仕事が増える
・会社の人とコミュニケーションが取れるようになる
・お客様との距離感がつかめる
・新しいことに挑戦する気持ちが持てる
・プライベートも充実する
という、スパイラルアップする自分を実感しました。

しかし、続けていくことで「慣れ」が生じ、以前のような不満が出てきました。それはやはり相手に対するものなので、松田さんは自ら自分の周囲の空気を悪くしてしまいました。そんな中で今回の勉強会に参加し、色々な角度から自分を見直すことができました。そこでわかったことは、「会社とはこういうものだ」「これはできて当たり前」「こうすることが一番だ」といった自分の価値観、ものさしで周りを見ている自分でした。気づきを得た松田さんは、相手のことを受け入れ理解することに努め、再び周りとの良い関係を築くことができ、さらにお客様への接し方もより良い形に変わったそうです。
このことから松田さんは今後の自分が進むべき方向性を見出しました。
会社に対しては、一緒に働く人たちを今よりも理解し会社の雰囲気を今よりもっと明るく元気にすること。そして、お客様に今よりもっと良いサービスを従業員全員でしていくこと。
家族に対しては、感謝の気持ちを忘れずに恩返しをすること。
友人に対しては、仕事ばかりではなくプライベートも充実させ楽しむこと。
松田さんは勉強会を通じて自分を知り、「自分を含めて周りの人も幸せにする」という人生の目標を得ました。

感謝して感謝される人に

続いて櫻井達哉さんが発表されました。
自己紹介の前に富士吟景さんの紹介をしてくれました。2分ほどの短い時間でしたが、自分が勤める富士吟景さんのことを誇りに感じ、富士吟景さんへの愛情を感じる素晴らしい紹介でした。
また、自己紹介では誕生日が11月23日で「勤労感謝の日」にあたることから毎年必ずお祝いしてもらえる、これは神様が自分に与えてくれたプレゼントだと紹介していたのが印象的でした。そんな櫻井さんも松田さんと同じ22歳、入社して2年目の社員さんです。

櫻井さんは今回の発表に「孤独からの脱却〜感謝へ」というテーマをつけていました。
櫻井さんは山梨県甲府市の生まれですが、中学2年生の時に現在の河口湖町に移りました。引っ越しに伴って転校をしたのですが、その新しい環境において馴染むことができずに孤立してしまったのです。ついには2週間不登校に陥りました。
でも、櫻井さんはその2週間は自分を見つめ直す時間になったと振り返ります。孤立し友達が一人もいない今の自分から、今までどれだけ周りに支えられてきたのか、友達でいてくれることの有り難さを感じたそうです。
2週間後に再び登校した櫻井さんは、この周りの人への感謝をしっかり意識してそれをキチンと伝えるということを実践することにしました。それですぐに変化が現れることはありませんでしたが、その実践を継続することで周りが櫻井さんのことを認め、最後にはクラスのリーダーを任されるに至ったそうです。
櫻井さんはこの体験から周囲への感謝の気持ちが芽生え、自分本位から他人本位の姿勢を持てるようになりました。同時にこの辛い体験をしたことで少々のことではへこたれない心の強さも手に入れました。

櫻井さんはこの「感謝力」が「日本一ありがとうの多い宿を創る」という理念の富士吟景さんでの仕事に生かされていると力強く言います。仕事は一人では出来ません。周りの人とお互いに助け合い「持ちつ持たれつ」の関係で、お互いが感謝し合うことで仕事はできるもの。現在富士吟景さんにおいて周りの人とそのような関係をもって仕事ができているので「心から楽しい」ということでした。
そして、これからは「感謝して感謝される人材に」なることが目標であると櫻井さんは言います。「お客様はもちろんのこと、共に働くスタッフさんへの感謝を忘れることなく働いていきたい。また、私の人生を肯定してくれて応援してくれる両親と昨年から同じ社会人として頑張っている兄弟に感謝したい。そして、仕事をしていく中で私自身、一人の人間として成長していきたい」

櫻井さんはここで終わるのではなく、そうなるための具体的な実践行動についても話してくれました。それは「時間管理の徹底」であり、そのことが周囲からの信頼を得るのだと言います。櫻井さん自身が社会人となってこの時間管理について厳しく指導されてきたことから、この考えに至ったそうです。
さらに、時間管理の徹底をするためには「逆算思考」、つまり目標達成のために何が足りなくて何をすれば良いのかという「ゴールまでの道筋」を考えて行動することだと言います。

そして最後に自分と聴いている人に向かってメッセージを投げかけてくれました。
「人間は一人では絶対生きていけません。私を含めて皆さん必ずこれから人生においてたくさんの悲しいこと辛いこと苦しいことがあると思います。そんな時は自分の胸に手を当てて目をつむって自分にとって大切な人たちのことを思い浮かべてください。その人たちを大切に考え、感謝することを忘れずに生きていければ、どんなに苦しい場面でもその人たちが必ず支えてくれると思います。この発表を聴いて皆さんが何か一つでも感じ取って頂ければ幸いです。明日にワクワクして、前を向いて生きていきます、働いていきます、頑張っていきます。」

 

健康革命

最後は株式会社Funtreeさんのお二人、伊良波謙人さんと樋口雅和さんの発表です。
最初は伊良波兼人さんです。
Funtreeさんは、世田谷で整骨・美容事業と介護事業を手がける会社で、合計7店舗で運営しています。「人々に健康を提供することに誇りと、やりがいを持って仕事しています」と力強く紹介してくれました。
伊良波さんは沖縄県糸満市の出身で、小学生の頃から柔道をやってきたことから治療家の道を志しました。伊良波さん自身が柔道やっている中で怪我が絶えず、膝を2回手術し、鼻も骨折し、両肩も脱臼したそうです。当然治療家にお世話になることが多くなり、先生と接する中で「人を応援し、怪我を治せる人になりたい」と思うようになりました。
そこで伊良波さんは高校卒業後に柔道整復師になり地元の沖縄の整骨院に勤めました。そこでは、院内での治療以外にもトレーナーとしての活動や訪問治療もしていました。伊良波さんはその訪問治療の中で一人の患者さんと出会いました。その患者さんは脳血管障害によって体が自由に動かすことができませんでした。そのために患者さん宅まで訪問して治療をしていました。
当時の伊良波さんは柔道整復師になったばかりで、治療のことにだけ意識が向いていて、患者さん一人ひとりに向き合うことができていませんでした。訪問しても治療を施すだけで終わる伊良波さんに対して患者さんから不満が出て、そのことを他の人から聞かされてショックを受けます。何がいけないのか悩んでいる時、その患者さん宅を訪れ、そこでふと1枚の写真に目が行き、何気なく何の写真なのかを尋ねました。するとその患者さんはとても嬉しそうにそれが家族で撮った写真であることを教えてくれました。そこから伊良波さんはその患者さんに色んな質問をして、患者さんのことを細かく知ることができました。過去のこと、楽しかったことや辛かったこと、そして今の悩み、体の悩みなどを聞くことによって「この患者さんをどうにかしてあげたい」と伊良波さんは思うようになりました。
伊良波さんはこのことから、患者さんから要望、悩み、痛みを聞き、治療家は治療、会話、癒やしを与えることで初めて信頼関係が生まれるということを知りました。その頃の伊良波さんは一方的に治療を与えて自分だけ満足しているという状態だったのです。
以前の考え方は「患部を治療する、マッサージをする」だけで、これだと患者さんの満足度は低い。それが現在の「人を診る、人に寄り添う」という考え方だと、患者さんの満足度は高くなります。このことから伊良波さんは「愛情」「情熱」「信念」という3つの言葉で自分を作っていこうと考え、「人々を笑顔にする」という信念を持つことにしました。
現在伊良波さんはFuntreeさんに入社し、「世界の人たちを笑顔にする私たちがいちばん笑顔になる」という会社の理念に自分の信念が共存していること、このことが大事だと言います。一人の力ではやれることは少ないけれども、会社で一緒に働く仲間が同じ信念を持つことでやれることはたくさんあるからです。
笑顔の輪を広げていくために自分と患者さんはもちろんですが、自分と仲間そして仲間と患者さん、さらに患者さんと患者さんといった具合に、相手に興味を持ちコミュニケーションをはかることでその輪はどんどん大きくなっていきます。
そして伊良波さんは個人的に笑顔の輪を広げていくために実践項目を決めました。一つは「あいさつを変える」こと。それまで伊良波さんはごく普通にあいさつをしてきましたが、今は積極的で、一人ひとりにに自分のことを伝えるかのようなあいさつをしています。さらに相手の変化に気づき、心で聴くことと良いことは褒め、悪いことは一緒に考える、ということを日々実践し続けることで信頼関係を築き、笑顔が生まれる環境を作り出していきます。
伊良波さんは今回の勉強会でこれらのことを考え、そして自分の使命を作りました。それは「健康革命」であり「人、地域、社会を笑顔に!!、日本から世界を健康に!!!」すること。今の世の中の進歩を作り出しているのは人であり、その人の健康を作り出すということは結果的にその世の中の進歩を作り出していることだと伊良波さんは考えました。

最後に伊良波さんは聴いている人に向けて問いかけました。
「仕事を通して人々に笑顔を提供できていますか?」
「患者様、お客様、仲間に興味をもち信頼を築けていますか?」
始めたばかりだと言う伊良波さんは、その矢印を自分自身に向けて日々問いかけ見つめていくことを熱く宣言しました。

相手の痛みを知ること

伊良波さんの熱い発表に続いて樋口雅和(まさな)さんが発表されました。
樋口さんは小学生の頃から野球をやっていて、中学生の頃には地域の選抜メンバーにも選ばれるほどの腕前でした。本気で甲子園を目指し、将来はプロ野球選手を夢見て意気揚々と高校へ進学しました。ところが、入学の直前に怪我をしたことと、それまでとは違う「高校野球」に対応しきれずに「イップス」という精神的な病気にかかってしまいました。
イップスとは精神的な運動疾患のことで、プロの選手でもかかる病気で、思い通りに運動ができない、野球であれば5メートル先の相手にすらボールが投げられなくなってしまいます。プロの選手であれば選手生命が絶たれるほどの重い病気なので、樋口さんはあれほど好きだった野球が嫌いになり、学校に行くことすらできない、死にたいと思うほどに苦しみました。
そんなドン底の樋口さんを救ってくれたのが鍼灸マッサージ師の先生でした。そして樋口さんはイップスにかかったことでとても大切なことを学びました。それまでの樋口さんは思い通りにプレーができ自信もあったので緊張するということがありませんでした。だから出来ない人、思い通りに出来ない人、これまで出来ていたけど出来なくなった人の不便さ、さらに緊張するということが理解できませんでした。イップスによって「出来ない」ということを体験したことでそういった人の気持ちがわかるようになったのです。また、その鍼灸マッサージの先生を通じて、体だけでなく心も楽にしてあげることができる仕事の存在を知りました。

樋口さんは今回の勉強会でこの過去の経験を振り返りながら現在の仕事を見つめ直し、「相手の気持ち、痛みに寄り添う」ことと「相手の価値観と共存する」ことを学んだと言います。
人は一人ひとりが違う個性、価値観を持っています。できる・できないや得意・不得意もあり、あって当然です。これまで樋口さんは自分ができることに対して「なぜ出来ないのか」「こうやればできる」と自分の価値観を相手に押し付けていました。今回の勉強会で樋口さんは「相手の価値観や考え方を受け入れて承認すること」、そして自分の価値観、相手の価値観そして会社の価値観をぶつけ合うのではなく、共存させることの大切さを学びました。そして、イップスを経験した樋口さんは、体の治療はもちろんですが、心の治療もできる、苦しい体験が今自分にとって大きな価値になっていることに気づきました。

このことから樋口さんは今後、症状や痛みのみにフォーカスして治療するだけではなく、患者さんが何を求めているのか、どうなりたいのかを確認して治療を行っていくこと、「一人ひとりに情熱入魂していく」ことを力強く宣言してくれました。そして、そんな樋口さんと関わった人すべて「和ませる」こと、樋口さんに会えて良かった、Funtreeさんの治療院に来れて良かった、心からホッとできる環境の提供していくこと。一人ひとりの心と体を健康にし、笑顔にすることが会社と樋口さんの共通の使命であることを勉強会を通じて再確認できたということでした。

 

人財育成の原理原則

続いて田中正吾さんによる今回の発表の総評と例会のテーマである「自発的人財育成」についての講義をして頂きました。

まず人財育成の根本というのが仕事を「何のためにやるのか、誰のためにやるのか、意味と価値を考える」ところにあるということ、そしてそのためには物事の見方・捉え方を磨くことであり、具体的に「視点(物事を見る時のレンズ)」「視野(物事を見る時の思考の幅)」「視座(物事をどの位置から眺めるのか)」の3点について説明してもらいました。そのポイントは「視座を高く、視野を広く、視点を柔らかく」。そして、多くの人は視座が低いために今日の仕事こなすのが精一杯、そのため仕事は作業になり、問題が他人事になってしまっています。ですから、今こそ視座を上げて「3人称」でやっていくこと、自分一人だけではなくチームとして捉えていくこと、これこそが社会とつながっていくことになります。これはつまり人財育成において「やり方」ではなく「あり方」が求められていることを表しています。

ここで田中さんは登山を例えにして説明してくださいました。世界最高峰のエベレスト山に登るために必要なものは「体力」や「気持ち」はもちろんですが、それだけでは当然登れません。装備も必要ですし、そもそも一人では登れません。それは単独登山が禁止されているということだけではなく、登るためのトレーニングを3年から4年かけて行わないといけないですし、それら登山にむけての一切の準備の費用が3億円と言われ、協力者なしには登れないのが現実です。正に登山は事業と同じで、同じ目標を持ったチームで取り組まなければいけないものなのです。
そしてこれからの時代の企業はチームでないと生き残れないと田中さんは言います。仕事の意味と価値が合致し、それがチーム全体で共有されていないとお客様から突き放されてしまう。ですから今回のような勉強会や、チームとして話し合う場が企業の中に必要だということでした。経営者一人だけが学び社員さんに伝えるというだけでは駄目で、社員さん全員が一丸となって自社の仕事の意味と価値を話し合いお客様に伝えていくことが求められています。
何故エベレスト山に登るのか? それが分かったら準備が違ってきます。そしてお客様も応援してくれるサポーターであるという捉え方、そのためには経営理念や経営ビジョンという企業としての「在り方」が問われているということでした。

次に一人ひとりの個人で考えました。今回の発表を通してもわかりましたが、個人が変化を起こすきっかけというのは「内省的考察」により「気づき」を得るところにあります。そしてその人の持つエネルギーによって行動が変わっていきます。その原理原則が次の通りです。

①ぶれない自分を創るための立ち返る羅針盤が必要
・目指す山(目的)によって、準備の仕方、準備の質、自分自身の在り方が違ってくる。
・思考が現実を創る(自分自身がどこを目指すかによって、全ての結果は導き出される)
②目的を達成するには、明確な意義(何故?)、ロマン(ワクワク感)、共感が必要
・何故目指すのか? 山の頂上には何があるのか?
・できるできないじゃない、やるかやらないか・・・
・やりたいかどうか、やるべきだと決める事が出来るかどうか

これを「ニューロ・ロジカル・レベル」という人間の意識を6段階で表したものを使って理論的に説明してくださいました。詳しい説明は割愛しますが、人というのは最初に言われた「何のためにやるのか、誰のためにやるのか、意味と価値を考える」ものであり、それができるのが人であるので、人財育成においてはその考え方・捉え方ができるようにすることが必要であり、より高いレベルの意識で物事を捉え考えられるようにすることが重要だということでした。
このことからも、今回発表をしてくれた6名の方はすべて自分たちの仕事を高いレベルで考え、あるいは昇華しチームとしての会社と個人である自分のこれからの「在り方」を導き出してくれました。

本当に素晴らしい発表をありがとうございました。

また、ご参加応援してくださった会員及び会員企業の社員の皆様にも改めて感謝申し上げます。

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